FIREのスタートは会社の上司に退職の意思を伝えることでスタートします。正式には退職の意思を伝えた後に書面での退職届を提出し、それが受理されて退職が確定します。しかし、一旦、退職の意思を表明するとそれが撤回されて、その後も働き続けると言うことは極めて確率が低いことから、やはり退職の意思表明がFIREスタートです。会社に退職の意思を表明すると色々な変化が自分自身に起きてきます。転職するために今働いている会社を退職する際には感じなかった、FIREを始めることに対する緊張が確実に始まります。『会社員ではなくなってしまって本当に大丈夫なんだろうか?』、『お金は本当に大丈夫なんだろうか?』、『退職後、自分の身の置き所があるのだろうか?』。今までも勿論感じていいたこれらの不安がどんどん大きくなってきます。今から考えるとFIREするための資産運用に目処がつき給料以外に収入があり、精神的にも『会社辞めても収入は大丈夫だから、会社の中では自分が正しいと思うこと言い、行動しよう!』と思って働いている時が実は一番輝いていたのかもしれません。FIREの目処が立ってからも働いた3年間は同僚、自分より年下の方々から『正義の味方』、『○○(会社の名前)の良心』と言うような評判があり結構頼られていたような気がします。逆に上司や会社上層部からは大変面倒臭い人材となっていたのではないかと思います。FIREの楽しみは働かずに悠々自適な生活が送れると言うことがメインですが、実は会社員として早くFIREの準備を完了させてしまい、給料以外の経済的安心を手に入れ、自分らしく会社員生活を送れると言うのもとても大きなメリットです。会社員であると言うことは勿論それだけでストレスがありますが、経済的なプレッシャーなく自分で合理的に考えて発言ができる(実行ができるとまでは言いません)というのは悪くないなあと思います。
ではなぜ、私はFIREを強行したのか?資産運用でFIREの目処がつくと、自分の生活は会社に頼らず自分でなんとかなるという自信のようなものが出てきます。そして、その自信は会社の中であっても他人から指示をされて仕事をするということに対するモーティベーションを大きく低下させます。今までは仕事だからと言い、なんとか吸収してきたストレスに対する耐性が低下してくるのです。論理的でない指示、会社の目標とはリンクしない上司に都合の良い決定、調子が悪い時の会社の倫理面での綻びなどに触れると、辛抱が難しくなってきているのが自分で明確にわかります。そんな時、『もう終わりにしていいのではないか。自分でコントロールできることを無理なくやっていく生活に切り替える時期なのではないか。』という考えが少しづつ強くなってきます。加えて、FIREを意識し25年間準備をしてきたため、FIREが一つの大きな目標となっており、いつかはしっかり達成したいという達成意欲も強くなってきました。そもそもFIRE 『Financially Independent Retire Early』のFIRまでは何歳でも達成できるけれども、E(Early)は60歳をすぎてはEarlyとは言えないのではないでしょうか。57歳であればFinancially Independent(経済的に自立)し、Retire Early(早く引退)となんとか言えるラストチャンスなのではないかと考え、会社を退職し。その後は会社には頼らない(会社では働かない)という決断をし、実行に移したというのが真実です。
私のケースはFIREを目指す他の方々全てに当てはまるわけではありません。ブログを読んでいただいた読者皆様それぞれのFIRE準備進捗度、自分のライフスタイルの目標、今の仕事・会社への思い、家族との折り合いの付け方を考えて人生設計を進めて行かれのがベストなのではないかと考えます。本記事で書きましたFIRE準備完了後の会社勤めはある意味、ゴールデンタイムです。FIREには①準備期間、②ゴールデンタイム、③実行の3段階あると考えると準備→実行よりも意外と楽しくFIREに取り組めるのではないかと思います。案外、②ゴールデンタイムのまま働けるだけ働くのが一番充実していたりすのかもしれませんね。
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